「政府は男女共同参画とお題目を唱えているが、『あさイチ』がすでに切り開いている。他局の情報番組も、男性が威張って仕切ってああだこうだと言う伝統的な作り方を今後は変えていってもいいのでは」

 と話すに至っては、図らずも、今後あるべき男女のパートナーシップを体現していたのがイノッチと有働さんだった、と言っていい。

 司会を務めるタレントと局アナの関係も変えたと指摘するのは、ドラマ評論家の田幸和歌子さんだ。タレントと局アナが組む場合、通常はお客さまであるタレントが主。慣れるに従って「裸の王様」化するタレント司会者もいるが、「あさイチ」では、

「有働さんが斬り込み、イノッチが受け止めるという対等な関係。こういった形はこれまでなかった。有働さんがイノッチの能力を見抜いて、引き出したんだと思います」(田幸さん)

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