曲を持ち寄り、アレンジを試行錯誤して録音した。松任谷由実の「春よ、来い」、アニメ「ドラゴンボール」の「魔訶不思議アドベンチャー!」、大黒摩季の「ら・ら・ら」、ゲームの「スーパーマリオブラザーズのテーマ」。

 CDを出すと、コンサートは満席が続き、テレビから出演依頼が相次いだ。

 今では街を歩くと子どもたちに「ドラゴンボールの人だ!」と言われる。

 でも、自分たちはコピーバンドや一発屋ではない。法被に袴の衣装を選んだのは、エキゾチックでインパクトがあるから。日本を知ってほしいと、ライブで必ず解説を挟む。

「ボリビアの若い人は、あまりフォルクローレには興味がない。けれど、ぼくらの演奏を聴くと『格好いい』と言ってくれます」(渡辺さん)

 なぜ、来日したのか。

次のページ