その言葉通り試合を重ねるごとにジワジワ得点を伸ばし、11月のスケートアメリカでは210.59点で銀メダル。このとき、

「もしかして五輪、行けるんちゃう?と思った」

 という。全日本選手権でも会心の演技をみせ、平昌五輪代表を勝ち取った。

「今季の勢いやノーミスの演技が、私が五輪代表に選んでもらった理由。だから舞依ちゃんたちが行きたかった気持ちの分もしっかりやらないと」

 と気持ちを引き締める。だが、やはり坂本。五輪の目標は?という問いにはニッコリ笑って、

「スピードスケートの小平奈緒選手とツーショット撮りたい!」

 天真爛漫なパワーで、ひょっとしたらひょっとするかも。

(ライター・野口美恵)

AERA 2018年2月12日号