アラサー行員たちのホンネは?(※写真はイメージ)
アラサー行員たちのホンネは?(※写真はイメージ)

 日銀のマイナス金利政策がきっかけで本業の「融資」では稼げなくなった、このご時世、当の行員たちはどのように思っているのか。アラサー行員4人を集めて座談会を開いた。

●座談会参加者
Aさん(29歳・男性)=メガバンク勤務。国立大卒、総合職、個人向け業務と法人営業を経て、現在本部に勤務/Bさん(32歳・男性)=メガバンク勤務、私立大卒、総合職。都内3店舗で一貫して個人向け業務を担当/Cさん(26歳・男性)=地銀勤務。国立大卒、総合職、現在2店舗目。個人向けローンや地元の中小企業向け融資などを担当/Dさん(27歳・女性)=地銀勤務。国立大卒、一般職、現在2店舗目。主に個人の資産運用を担当。最近、お客さんに紹介された男性と結婚した。

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──AIやフィンテックの台頭などの影響は?

D:AIが発展すると銀行の窓口係とか、営業行員なんかも要らなくなるという話ですよね。私は結婚後も長く働きたいと思って銀行に就職しましたが、最近はこのまま勤め続けられるのか不安になっています。同期で転職する人もチラホラ出てきましたし。メガバンクでも大規模リストラの話が出てますよね。

B:ああいうニュースは僕たちも報道で初めて知るんですよ。自分の会社のことなのに「へえ、そうなんだ」と。

A:僕はリストラのニュースが出て正直よかったと思っています。ようやく議論が正しい方向に向いてきたなと。だいたい銀行は非効率すぎます。コンピューターで自動化できるようなことをいちいち入力したり、印鑑がないとダメだとか。どれだけ時代遅れなことをやってるんだと入行当初から疑問でした。人を切れないから、その人たちのために無駄な仕事をつくってるようじゃ、外資とかテクノロジー系の新興勢力に勝てるわけがない。

──もっと厳しいリストラが必要だと?

A:明らかに人は今ほど要らない。来店客数も実感としてかなり減ってますし、世間からも銀行の存在意義が問われている。バブル入社組で使えない人たちは特定の部署に幽閉されてますが、リーマン・ショック後の就職が厳しい時に入社した僕らからすれば、「楽に就職できただけラッキーなんだから、もう甘えたことは言わないで」と言いたいですね。

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