今もトイレの神様を信じています。姿は見えないけど、トイレにいて、チャレンジする私を見守ってくれています。そのお礼として、いつもトイレはきれいにしておかないといけないんです。夫ともうすぐ3歳になる息子の3人で、1年前からニューヨークで暮らしていますが、国が変わっても同じ。「今日もみんな元気です」「ありがとうございます」って言いながら、トイレを磨いています。

 ただ、ニューヨークではゼロからのスタート。この1年、地元のバーで歌い続けましたが、すべての機材を地下鉄やバスを使って自分で運んで、ギャラはチップだけ。でも、すごく楽しくて。

 ニューヨークに渡ったのは世界中で歌うため。そのためにはまず英語を身につけ、英語で曲をつくれるようになったら、世界中で日本語の歌詞で歌いたい。日本語で歌うことで日本語の美しさを知ってもらい、日本の文化にも興味に持ってもらえたらうれしいって思ってます。(構成/編集部・野村昌二)

AERA 2018年1月15日号より抜粋

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野村昌二

野村昌二

ニュース週刊誌『AERA』記者。格差、貧困、マイノリティの問題を中心に、ときどきサブカルなども書いています。著書に『ぼくたちクルド人』。大切にしたのは、人が幸せに生きる権利。

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