東京・新宿にある花園神社の「酉の市」前夜祭(11月29日)の境内。若者や外国人観光客も多く訪れ、夜には非日常の光景が広がる(撮影/倉田貴志)
東京・新宿にある花園神社の「酉の市」前夜祭(11月29日)の境内。若者や外国人観光客も多く訪れ、夜には非日常の光景が広がる(撮影/倉田貴志)

 参拝客でにぎわい、収入が潤沢にあるという神社はごくわずか。若手から熟年まで、神に仕える道を選んだ神職たちにいま考えることを語ってもらった。

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●座談会参加者

 20代神職=実家が四国地方で1千年ほど続く神社。週5で会社勤めをしている

 20代権禰宜=九州地方の神社の権禰宜(ごんねぎ)。神社は「創建から100年経っていないので、新しいほう」

 40代宮司=西日本にある総社の宮司。ほぼ専業で、5社を兼務している

 50代宮司=東京の下町にある小さな神社の宮司。大学卒業後、父が宮司を務める神社に入った

 20代神職:実家が神社で中学時代から手伝いをしていました。大学1年の冬休みに神職養成講習会に通い、神職の資格を取りました。卒業後、平日は地元企業で働き、週末にお勤めをしています。

 20代権禰宜:うちは代々神職ではなく、父が地元の人に頼まれ、脱サラして、家とゆかりのある地元の神社の宮司になりました。私自身は神職になる気はなかったんですが、大学時代、父に神職養成講習会に申し込まれていた(笑)。今は、東京で会社員をし、年末年始に神職をしています。

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