契約が完了すると成約証明書と生前契約書カードが送られれてくる(写真:ユニクエスト・オンライン)
契約が完了すると成約証明書と生前契約書カードが送られれてくる(写真:ユニクエスト・オンライン)

 私が死んだら、いったいだれが葬式をしてくれる──?

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2035年には65歳以上の単身世帯が全体の15.3%を占める。50歳までに一度も結婚したことのない人の割合を示す「生涯未婚率」も過去最高を記録、身寄りのない高齢者は今後増え続けていく。

「高齢おひとりさま」にとって切実な問題である死後の不安。そんな悩みを一気に解決してくれるサービスが登場した。明朗会計の葬儀サービス「小さなお葬式」で急成長中のベンチャー企業ユニクエスト・オンラインが、喪主を頼める身内がいない人でも、生前に葬儀や納骨を依頼しておける新サービス「任せてあんしんプラン」を発売した。

 喪主となる第三者の同意がなくても、本人だけで生前契約できるプランは業界初という。葬儀や埋葬に関する事務を委託する「死後事務委任契約」を同社と結ぶことで、死後は同社が喪主となる形で遺体の引き取りから死亡届の提出、安置、葬儀、火葬、納骨までを執り行ってくれる。同社広報の立本梨紗さんはこう説明する。

「身寄りのない人が亡くなると病院のソーシャルワーカーが親類を捜して引き取りを頼むようで、当社にも『何年も会っていない親戚の葬儀をしなければならない』というご依頼が少なくありません。一方で独身の方から『疎遠な親類に迷惑をかけたくない』という相談も寄せられており、こうしたニーズに応えようと商品化に踏み切りました」

次のページ