結局、「副業」と言っているうちは、日陰の身だ。

 群馬県在住の女性(34)は、表の顔は会社員、裏の顔はグルメリポートで稼ぐブロガーだ。そのことを知る上司や同僚には、「プライベートはどう? 副業なんてやっていると結婚が遠のくよ」「早く結婚して子どもを産まないと! 副業で忙しくしているうちに適齢期を過ぎるよ」と言われ続け、「副業と結婚は関係ない!」と言い返したくても、結婚を考えていた彼に「自分を一番に考えてくれない。副業のせいで付き合いが悪い。約束しても裏切られそう」と別れを告げられて、言い返せない。

 最近はやりの「複業」は、副業の地位を向上させてくれるのだろうか。(ライター・羽根田真智)

AERA 2017年12月18日号より抜粋