ってことは、知らぬ間に自分の家の機器がハッカーの子分となり、めぐりめぐって自分の銀行口座のお金を盗むかもしれない。いや、自分がいつか入院した病院の医療機器が操作され、命を奪う可能性だってある。

 というわけで、早速ハッカーに狙われない生活の準備から。インターネットなんて影も形もなかった昭和に生まれ育った世代の矜持(きょうじ)だ。ネットとつながりさえしなければいい、と甘く見ていた自分が、バカだった。

 一口に「ネットを断つ」と言っても、今どき、パソコンやルーターのスイッチを切ればいいってもんじゃない。例えば周囲を見回して、初めて気がついたのが、スマート化していた電気メーター。順次切り替え中というが、東京電力に事前に聞くと、うちのメーターもすでにスマートになっていた。

 こちら、電力使用量をリアルタイムで電力会社のサーバーに飛ばせるほか、ユーザーも使用量の確認や省エネ対策ができるらしい。つまりバリバリの“IoTメーター”ってことだ。

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