ジェーン・スー「そもそも私たちは頑張っている。そして疲れている」 (3/5) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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ジェーン・スー「そもそも私たちは頑張っている。そして疲れている」

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ジェーン・スー/1973年、東京生まれ東京育ち。作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍中 (c)朝日新聞社

ジェーン・スー/1973年、東京生まれ東京育ち。作詞家、ラジオパーソナリティー、コラムニストとして活躍中 (c)朝日新聞社

2017年11月28日開催「ワーキングウーマンのための

2017年11月28日開催「ワーキングウーマンのための"新ライフマネジメント論"」イベントには200人超が集まった

 次に行きましょう。私たちの人生は『時間・体力・集中力』という3つのリソースが有限です(※)。しかし、長生きをすることになってしまいました。人生100年、どう生きるっていう。まったくあたらしいことを50~60歳で始めないと暇になっちゃうんでしょうね。「ライフ・シフト」という本に、これからは年齢とやっていることの相関性がなくなるとありました。70歳で大学に入りなおしたおじいちゃんとか、そういうのがもうニュースじゃなくなるのかな。年齢とやっていることの相関性がなくなるのはすごくありがたいです。「こんな年にもなって」と言われたり、年齢のせいでいろんなものを遠慮してきたりしたと思うんですが、それがなくなってくる。幸せの形が変わってくるんでしょうね。「何歳にもなってまだ働いているなんて」なんて今は昔。私たちにやるべきことがあるとしたら、幸せが多様になっていくのを推し進めていくことだけだと思うんですよ。多様性を浸透させていくのが、結果的に自分の首を絞めないことにつながると思います。

だいたい「結婚していて、旦那も家事に協力的、子供は非常に優秀。そして家はきれい!」って人が何人いるんだって話でしょ。お仕着せの幸せの枠に入れられたら、ほとんどの人がはみ出ちゃうか足りないか。そうじゃない幸せをどんどん見せていかないと。頂に登れるのはひとりふたりだし、よくわからない物差しで測られたら、だいたいの人が落ちちゃいますよね。

 多様性を容認していく。今後社会がどう成熟していくかわからないけど。35歳になっても子供が実家を出ない、出られないという未来もあると思う。その時「うちの子は駄目だから」ではないと思える社会なのか。

 あとはですね、老成する必要がなくなった。つまり、昔ながらの大人にはならなくていいです。なぜなら、昔で言う大人時代はもっと先だから! 「40歳なのに、なんて子どもっぽいことで悩んでるんだろう、うじうじしてるんだろう…」オッケー! なぜなら、私たちはまだまだ死ねないから。

 冗談でも強がりでもなく、「40 is new 20」なんです。欧米でよく言われるやつですね。「調子いいこと言って」と思うでしょ。違うんです。はしゃいで「40 is new 20♪」じゃなくて、これの言い方はフラット。テンション上がる話じゃないですから。単なるポジティブな話でなく、フラットにそう考えていかないとどうにもならなん。40歳が新しい20歳なんです。残念ながら……。しかし、知恵と経験を身につけた20歳でもあるわけです。体力は落ちてるけど。その上で今やりたいこと何なのって話なんだと。


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