「育児のストレスのひとつは孤独感です。離れたところにいる親にいつも来てもらうわけにはいきません」(山内さん)

 そこで出合ったのが、電気通信大学研究員の阿部香澄さん(30)が開発したChiCaRo。

「両親と一緒に住めなくても、離れた場所からロボットを介して親が子どもの育児を手伝ってくれるといいな、と思いました」(阿部さん)

 今年4月、阿部さんとともにChiCaRo(チカロ、東京都調布市)を起業、山内さんは代表取締役になった。

「年に数回直接会うよりも、毎日10分でもChiCaRoを介して育児を手伝ってくれるほうが、母親としては助かる。孫と祖父母の関係にもよいのではないでしょうか」(山内さん)

(編集部・長倉克枝、澤志保)

AERA 2017年10月30日号より抜粋