「オフィスに戻ってからのフェース・トゥ・フェースでの報告は、実はキーとなる情報が抜け落ちていることも多いです。それよりも、現場にいるスタッフが気づいた時にiPod touchで写真や動画を撮り、コメントを付けてその場でWorkplaceに投稿することで、現場にひもづいた貴重な生の情報を、手に取るように共有できるようになりました」

 9割以上の人が毎日使って、現場での気づきを投稿している。

「もっと効率を上げたいんだけれど、どうしたらいい?」

 といった相談が投稿されると、機械に詳しい人、電気に詳しい人などそれぞれの得意分野を持った人たちが意見を出すようになった。

「斬新な気づきは、現場にいるときに出てきます。報告するまでもないな、と思うようなことでも実は重要な情報になるかもしれない。それを逃したくないんです」(塩見さん)

 企業内SNSを使いこなすことが、これからの企業の必須課題になりそうだ。(編集部・長倉克枝)

AERA 2017年10月30日号