予約は4千人待ち 23歳のカリスマシェフが「レストラン」を嫌う理由 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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予約は4千人待ち 23歳のカリスマシェフが「レストラン」を嫌う理由

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世代も職業もバラバラ。「美味しいものが好き」というだけの初対面の人たちが集まって共通の話題があるのかと思いきや、この盛況に(撮影/倉田貴志)

世代も職業もバラバラ。「美味しいものが好き」というだけの初対面の人たちが集まって共通の話題があるのかと思いきや、この盛況に(撮影/倉田貴志)

 大学を卒業すると、ヘッジファンドのマネジャーが4階建ての自宅の一部を使わないかと声をかけてきた。そこに住み、サパークラブの「Pith」を開いている。庭でハーブを育て、近所の中学生たちに料理も教える。

 彼のつくる料理はフレンチベースのオリジナル。クラブには10人あまりが座れるテーブルが一つ。「12人まで座れるけど、10人のほうがいいね」。アシスタントのスタッフは1人だけ。価格は料理が1コースのみで95ドル、彼が選んだワインを合わせると追加で45ドルだ。安くはないが、そうお高くもない。「材料費やスタッフの人件費、家賃とかを考えるとそのくらいかなと思って」。あくまでも自然体だ。「レストランではない」ことにこだわる。

「だって、レストランって高すぎるし、階級っぽいし、なんか孤立してる感じ。食事ってもっと自由で、透明で、相互に楽しむものだと思う」

 客をもてなすことには真剣で工夫をこらすが、「あくまでもアマチュアでいたほうが面白い」という。肩書にとらわれず、自分も客も楽しませる。既成概念を軽々と超え、自由でカジュアル。新しい時代を切りひらく生き方なのかもしれない。(朝日新聞編集委員・秋山訓子)

AERA 2017年10月16日号より抜粋


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