今年1月、勉強会をきっかけにロボアド「ウェルスナビ」を始めた。ウェルスナビの最低投資金額は30万円から。海外ETF6~7銘柄からなるポートフォリオをプログラムが運用。最初に質問に回答して年齢や年収、資産や投資目的などを入力すると、プログラムが利用者のリスク許容度を診断して、それに応じた運用プランを提示する。


変動が気にならない

 宮本さんは最初に100万円を入金し、月に5万円ずつ積み立てているほか、追加で100万円を入金。子どもの教育費や退職後の資産形成が目的だ。

「株式や仮想通貨は運用益が出たら売買するので、価格変動がつい気になる。ウェルスナビはお任せなので、変動を気にしなくてすみます」(宮本さん)

 ウェルスナビの利用者は30~40歳代が3分の1を占める。投資経験者が9割以上だ。

「これまでに投信、株式、FXなどをやってみて満足できず、ウェルスナビにたどり着いたという利用者が多い。株式投資などは自分で勉強をする必要があり、時間がある人でないとうまくいかない。忙しく働きながら自分で運用するのではうまくいかないと経験して、ウェルスナビを使っているようです」

 と運用会社の金融系ベンチャー、ウェルスナビ(東京都渋谷区)CEOの柴山和久さんは説明する。

 いいこと尽くしのロボアドに見えるが、当然リスクはある。

「リスクとリターンは表裏一体です。ウェルスナビでは世界経済に異変があると資産が一時的に大きく減るリスクがあります。そのリスクを取るか取らないか判断するのが投資です」(柴山さん)

 そこで、ウェルスナビをはじめとするロボアドのサービス運用会社各社は、運用実績などをウェブサイトで公開している。例えばウェルスナビでは昨年1月から今年8月まで当初100万円で毎月3万円を積み立て投資した場合、もっともリスクが低い運用の設定ではリターンは10%、もっともハイリスクでは24%のリターンだった。

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