「きんゆう女子。」は今春ロボアドの勉強会も開催。代表の鈴木万梨子さんは「お金を通じて、それぞれがやりたいことをできるようになれば」と話す(撮影/今村拓馬)
「きんゆう女子。」は今春ロボアドの勉強会も開催。代表の鈴木万梨子さんは「お金を通じて、それぞれがやりたいことをできるようになれば」と話す(撮影/今村拓馬)
ウェルスナビの1992年からの資産運用シミュレーション例(AERA 2017年10月9日号より)
ウェルスナビの1992年からの資産運用シミュレーション例(AERA 2017年10月9日号より)

 老後資金や子どもの教育資金――。お金の悩みは尽きない。マイナス金利の今、貯金だけじゃダメだと分かっているけど……。金融商品に下手に手を出して金融機関の言いなりになって損をすることも。こんな時代だからこそ、本当の投資を教えます。AERA 10月9日号では「資産運用」を大特集した。

【図】ウェルスナビの1992年からの資産運用シミュレーション例はこちら

 投資信託の組み合わせを提案し、運用してくれるロボアドバイザー(ロボアド)が話題だ。投資初心者にとって強い味方になりそうだ。

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 ITベンチャー企業勤務の佐藤菜摘さん(30)は知人から勧められたことをきっかけに、昨年12月からウェブサービスの「THEO(テオ)」で資産運用を始めた。テオは最適な資産運用をプログラムが提示するロボアドだ。最大で30種類を超える海外のETF(上場投資信託)から、プログラムが自動的に組み合わせて国際分散投資をしてくれる。

 佐藤さんはまず50万円を入金し、2月に追加で5万円、6月からは毎月2万円ずつ積み立て投資をしている。

 24歳で編集者の夫と結婚。当初は結婚式などのために2人で貯蓄をしていたが、その後は「お金のことはお互いに無法地帯。私が前の会社を辞め一時期専業主婦になったとき、資産運用を考えようと銀行へ国債や投資信託の話を聞きに行きましたが、運用までは踏み込めませんでした」と話す。

●半数近く投資経験なし

 テオを始めたのは2歳の息子の将来のためだ。それまでは保育園の保育料を入金する郵便貯金口座に多めの額を入れて積み立てていたが、その分をテオに移している。息子が大学生になるまでは解約しないつもりだ。

「投資の知識がなくても、こつこつと資産形成ができているのがいい」(佐藤さん)

 使い方は簡単だ。パソコンやスマホのアプリを使う。画面の指示に従って年齢や年収、毎月の貯蓄額などを入力すると、自分に合った運用方針を提案してくれる。そのままネットから契約の手続きをすれば、テオのアルゴリズムが自動的に海外ETFの組み合わせを購入して「おまかせ運用」をしてくれる。運用は1万円から利用でき、手数料は3千万円までは運用資産残高の1%だ。

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