インベスターズクラウドではアパート1棟で1つのファンドになることが多い
インベスターズクラウドではアパート1棟で1つのファンドになることが多い

 老後資金や子どもの教育資金――。お金の悩みは尽きない。マイナス金利の今、貯金だけじゃダメだと分かっているけど……。金融商品に下手に手を出して金融機関の言いなりになって損をすることも。AERA 10月9日号では「資産運用」を大特集。こんな時代だからこそ、本当の投資を教えます。

 老後不安もあるしお金は殖やしたい。でも投資は腰が引ける。そんな人におすすめなのが、少額投資だ。初心者でも元手がなくても、「怖くない投資」は結構あるんです。

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 安定した副収入が期待できる資産運用として、一大ブームとなっている不動産投資。しかし、それには多額のローンを組む必要があることからハードルは相当高い。

 そこへ、1万円からできる不動産投資として注目を集めている金融商品がある。それが「不動産クラウドファンディング」と呼ばれる仕組みだ。

 クラウドファンディングはインターネットを通して不特定多数の個人から資金を募る仕組みで、近年、市場規模が急拡大している。ベンチャー企業や団体など資金を受ける側にとっては銀行融資に代わる新しい資金調達方法となり、出資する個人にとっては配当金や利子などを受け取るメリットがある。

 こうしたクラウドファンディングで、不動産を投資対象とする商品が個人投資家の熱い注目を集めているのだ。

 アパート経営支援事業を手がけるインベスターズクラウドでは、2016年4月から不動産クラウドファンディング事業をスタートした。

●これまで元本割れなし

 同社の場合、いったん自社で投資用アパートを購入または建築して入居者を募った上で、ファンドを組成し出資者を募る。希望者は出資希望金額を自分で決めてウェブサイト経由で申し込む。同社は最終的に物件を不動産投資家に売却し、出資者から預かった資金を償還・配当するというのが一般的な流れだ。案件にもよるが、利回りは年3~5%が中心で、家賃収入がその原資になっている。

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