「埋めたことは確実。いまだ発見されていない以上、今も埋蔵金の可能性は残されています」(同)

 6位の「帰雲城(かえりぐもじょう)の埋蔵金」は、大地震の地滑りで一夜にして埋没した「日本のポンペイ」といわれる、悲劇の城の埋蔵金だ。

 場所は世界遺産でも知られる白川郷。1586年に起きた大地震で帰雲山が崩れ、ふもとの帰雲城と城下町を一瞬にしてのみ込んだ。その時、莫大な金銀財宝も一緒に土中に埋まったとされる。金額は「推定時価数百億円」など諸説が飛び交う。

 埋蔵金の中でも、浮かんでは消え、消えては浮上するのが、7位の「旧日本軍の隠匿財宝」だ。

「詳しい場所は明らかにできませんが……」

 と、言葉を濁す八重野さんによれば、お宝は福井県のある市の深い山中に眠る。それは旧日本軍が大陸から略奪して秘匿した美術工芸品と貴金属で、本土空襲で失われるのを避けようと1944年に隠されたのだとか。時価総額約3千億円。情報源は、財宝を隠したとされる日本軍将校なので信憑性は高い。八重野さんは予備調査も含め十数回発掘し、お宝を隠したと思われる石畳の地点まで掘り進めたが突破できず、資金面の問題などから発掘を中断している。

「あと一歩のところまで来ています」(八重野さん)

●海賊キッドが鹿児島に

 8位の「明智光秀の護法救民の宝」の場所は、光秀ゆかりの寺とされる京都市右京区の慈眼寺(じげんじ)だという。

 9位の「毛利家の埋蔵銀」は、戦国武将、毛利元就の隠した銀数万枚(時価数百億円)。隠し場所は、代々毛利家の子孫が住職を務める、音戸の瀬戸を見下ろす広島県呉市の法専寺(ほうせんじ)とみる。

 10位の「海賊キッドの宝」の隠し場所は、鹿児島県トカラ列島に浮かぶ、その名も「宝島」。キッドとは17世紀後半、大西洋やインド洋で悪名をとどろかせた海賊キャプテン・キッドのこと。その宝島に、金貨や宝石類1億ドル以上が隠されているという。

次のページ