五輪は紫煙でお・も・て・な・し 進まぬ受動喫煙防止対策 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

五輪は紫煙でお・も・て・な・し 進まぬ受動喫煙防止対策

このエントリーをはてなブックマークに追加
山田厚史AERA#安倍政権#東京五輪
因縁の二人。財務省を背負う野田氏と安倍首相はことあるごとにぶつかってきたが、今回安倍首相は動かなかった (c)朝日新聞社

因縁の二人。財務省を背負う野田氏と安倍首相はことあるごとにぶつかってきたが、今回安倍首相は動かなかった (c)朝日新聞社

 ここで不思議なのは、安倍首相がお得意のリーダーシップを発揮していないことだ。

「共謀罪」では、条約加盟に法改正が欠かせない、五輪のために必要と首相は説明したが、受動喫煙対策も同じはず。党総裁でもある首相はなぜ傍観するのか。ある自民党議員は「安倍首相の忖度では」と推測する。

 我が世の春の首相が忖度する相手などいるのか。答えは「財務省」。この議員などによると「首相は森友学園で財務省に大きな借りがある」という。つまり森友問題で“悪役”を一手に引き受けた財務省は、昭恵夫人もろとも窮地に立った安倍夫妻を救った。首相は消費増税で財務省とそりが合わなかったが、今回の一件で財務省が「頼りになる」と気づいたというのだ。

 加えて喫煙規制で打撃を受けるのは、財務省の直轄地の日本たばこ産業(JT)。実は歴代社長は旧大蔵省の天下り。最近3代こそ生え抜きが社長だが、会長として君臨するのは元財務省次官の丹呉泰健氏だ。たばこ議連の後ろ盾はJT・財務省連合、表の顔が野田会長というわけだ。

 放置される受動喫煙対策の敗者は塩崎厚労相だけではない。国民の8割は非喫煙者だ。ある自民党関係者はこう予想する。

「法案ができる前に、大臣のクビのすげ替えがあるのかも」

(ジャーナリスト・山田厚史)

AERA 2017年6月19日号


トップにもどる AERA記事一覧

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい