●リアリティーを重視

 こうしてグルメ志向の缶詰という、缶詰界の新たなジャンルを確立。現在は、「缶つま★レストラン」や、燻製アレンジの「缶つまSmoke」「缶つまプレミアム」「缶つまホルモン」など、高級居酒屋のつまみ風から、一杯飲み屋のつまみ風までラインアップも充実させ、100種類以上のシリーズ商品を世に送る。

 というわけで、大盛り上がり中のグルメ缶詰ワールド。人気の30種類の人気投票を、編集部でおこなった。ルールはこう。mr.kansoのネットショップや、国分が運営するセレクトショップ「ROJI」(東京・日本橋)のほか、デパ地下、コンビニなどの缶詰売り場を物色して、人気の缶詰商品を購入。編集部にいた約30人が、ワイン(白・赤)、日本酒、ビールという3種のアルコールとのマリアージュで、それぞれ相性がいいと思った商品に投票した。

 ちなみに缶詰といえば、世の女性誌では、缶詰を素材に使ったレシピを紹介する企画が花盛りだが、AERAではそれらを尻目にリアリティーを重視。

「仕事でヘトヘトになって家に帰り着いた時でも、開ければすぐさまおいしいつまみになるかどうかが知りたい」

 という、酒好きデスクのリクエストで、ノミネートした缶詰の加熱や調理は一切なし。開けたまんまを味わって投票した。

 まず、ずらりと並べてわかったのは、ナポレオンもびっくりの豊富な缶詰のバリエーションだ。たとえば昔の缶詰おつまみの定番、オイルサーディンなど魚介類の缶詰にしても、アヒージョ風に仕上げたり、はたまたトマト煮など凝った味付けを施したりと、1ランクも2ランクも進化している商品が多い。

 そして、ここでファンファーレ! 気になる投票結果は……。

 まずビールとの相性で人気を集めたのが「イベリコ豚ランチョンミート缶詰」(アシストバルール)だ。コンビーフのイベリコ豚版のようなミート缶で、「素材の濃厚な味わい」を冷たいビールでぐびぐび洗う至福の時が楽しめる。

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