食費は夫婦で月2万円 「めっちゃ楽しい」鳥取湯梨浜町の移住生活 (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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食費は夫婦で月2万円 「めっちゃ楽しい」鳥取湯梨浜町の移住生活

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石臥薫子,澤田晃宏,福井洋平AERA#シニア
近所で借りた畑で収穫した野菜を森本さんが見せてくれた(撮影/編集部・澤田晃宏)

近所で借りた畑で収穫した野菜を森本さんが見せてくれた(撮影/編集部・澤田晃宏)

都市部から地域おこし協力隊として赴任したスタッフと町を盛り上げる新田さん(撮影/編集部・澤田晃宏)

都市部から地域おこし協力隊として赴任したスタッフと町を盛り上げる新田さん(撮影/編集部・澤田晃宏)

●夫婦で月5万の生活費

 自分たちでも近所の農家から畑を借りて野菜を栽培しており、移住してからは、肉やチーズ、牛乳以外、買ったことがない。食費は月2万円程度。光熱費やガソリン代、医療費を入れても月の生活費は夫婦で5万円程度だ。1989年に別荘として買った75平方メートル、2階建ての自宅に住んでいるから、家賃もゼロだ。

 ただし、そうした恩恵を享受できるのも、夫婦で積極的に町会に顔を出し、自ら地域に溶け込む努力をしてきたからだ。普段はいろいろなものをもらっているので、大阪に帰ったときは「大阪名物551蓬莱の豚まん」を大量に買って帰り、近所に配ることを忘れない。小学生向けの読み聞かせのボランティアもしている。大阪でステンシルアートの教室を開いていたほど絵を描くのが大好きで、題材になる本を借りに図書館に通ううちに、スタッフから声をかけられたのがきっかけだ。

 お正月にぜんざいを食べる風習など鳥取にきて驚いたことをテーマにした「鳥取にきてびっくりぽん」など、オリジナルの紙芝居を準備する。

「絵という一芸があったことも、早く町に溶け込めた一因だと思います。いまではどんどん声をかけてもらって、老人ホームのボランティアや、町の観光ガイドもやってます。ゆっくり暮らすつもりが、何の用事もないのは月に2日くらい。でも、めっちゃ楽しいですわ」

●ネットワークが大事

 湯梨浜町はCCRC事業を強力に進めるために、昨年12月、民間と協力して「湯梨浜まちづくり会社」を設立した。そこで活躍する新田雅樹さん(66)は東京からの移住者だ。新田さんはCCRCが想定するアクティブシニアそのもの。65歳から年金生活を送ろうとしたが、

「山登りに行っても、温水プールに行っても、高齢者ばかり。自分はまだまだ元気。年をとる順番を待っていては駄目。子ども世代に負担をかけたくないし、このままでは駄目だと思った」

 湯梨浜町が地域おこし協力隊を募集していると知り、単身、湯梨浜町にやってきたのが昨年10月。いまは町有地を利用した住民交流イベントの企画運営や、住民交流施設の運営など、移住者も入りやすい地域コミュニティーづくりに奔走する。移住者は先の森本さんのように積極的な人ばかりではない。


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