最近は衣装が軽くなり、脱ぎ着も簡単になった。リハーサルもじっくりでき、演技もしやすい環境が整っている。「フォースの覚醒」のJ・J・エイブラムス、「最後のジェダイ」のライアン・ジョンソンなど「スター・ウォーズ」を見て育った若い世代の監督とのコラボも、大いに楽しんでいる。外伝という位置付けの「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」にも短時間だが出演し、「シリーズ全作に出演するただ一人の俳優」という称号も加わった。
●生涯「C-3PO」宣言
「いまはC-3POと思われることに抵抗はありません。やめようと思ったこともありました。でも、人々は彼を愛している」
出演に躊躇(ちゅうちょ)した当時とは、状況も一変。
「衣装が私の加齢を隠すからこそ、いまだに演じられる。アニメの声も担当しています。重い衣装がなくて楽(笑)」
2016年末にレイア姫役のキャリー・フィッシャーが亡くなった。数カ月前まで一緒に撮影していた彼女の突然の死にはショックを受けたが、世界中で上がった彼女を悼(いた)む声に、「彼女は映画の中でずっと生き続ける」という確信が生まれて悲しみが和らいだ。自身もずっとC-3POであり続けたいと「生涯C-3PO」を宣言し、日本語でファンにメッセージ。
「フォースと共にあらんことを」
(ライター・山本航)
※AERA 2017年5月15日号