戸田覚(とだ・さとる)/1963年生まれ。ビジネス書作家。株式会社アバンギャルド/株式会社戸田覚事務所代表取締役。近著に『一流のプロから学ぶ ビジネスに効くExcelテクニック』(朝日新聞出版)(撮影/写真部・岸本絢)
戸田覚(とだ・さとる)/1963年生まれ。ビジネス書作家。株式会社アバンギャルド/株式会社戸田覚事務所代表取締役。近著に『一流のプロから学ぶ ビジネスに効くExcelテクニック』(朝日新聞出版)(撮影/写真部・岸本絢)

 進化するデジタルツールの普及とともに手書きからデジタルに移行する人が増えている。断然デジタル派だという、ビジネス書作家の戸田覚さんに、デジタル手帳の良さについて話を聞いた。

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 私自身は2000年には紙の手帳をやめ、完全にデジタルに切り替えました。漠然とした記憶を手掛かりに、その時の内容を知りたい場合、デジタルであれば何らかのキーワードを打ち込めば、瞬時に記録が出てきます。しかも今では、録音、録画、写真の貼付、名刺の登録など、その場ですぐできます。たとえば「朝日新聞出版手帳取材」の欄をワンタッチすれば、ライター、カメラマンの各名刺、取材内容の録音と録画、撮影した資料などをまとめて取り出せる。それを担当編集者と共有も可能です。打ち合わせなどの日時を決めたい時も、スケジュールが共有されていれば、相手の空いている日に予定を書き込めばいいのですから、時間のロスがありません。

「デジタルは便利だけど、手書きの良さがない」といった声もありました。しかし今は、手書きのアプリが登場し、1本のペンで好きな色を利用でき、マルやサンカクなども自由自在。紛失で情報が消失するリスクのある紙と違い、デジタルなら、スマホやパソコンが壊れてもデータは消えないので、安心です。デジタル初心者に紹介するなら、「GEMBA Note(手書きで紙の手帳のよう。iOS向け)」「Yahoo!かんたんカレンダー(無料アプリの中ではベーシックだけれど機能充実。iOS、Android向け)」「カレンダーZ(月表示が見やすい。iOS、Android向け)」。それでなくても、まずは無料アプリを片っ端から試してみればいい。一つのアプリにスケジュールを入力すれば、インストールしているアプリすべてにその情報がいきます。その中で気に入ったものがあれば、集中的に使えばいいのです。

AERA 2017年4月3日号