世界中が朝鮮戦争の再開を恐れる事態は極めて重大で、イースターエッグとは比べものにならない次元の「混乱」だ(※写真はイメージ)
世界中が朝鮮戦争の再開を恐れる事態は極めて重大で、イースターエッグとは比べものにならない次元の「混乱」だ(※写真はイメージ)

「@ファーストレディー@米合衆国大統領 イースター(復活祭)の木製エッグを生産する締め切りが近づいています。どうぞ、ご連絡ください!」

 2月20日、ホワイトハウス御用達の木製イースターエッグメーカーが、トランプ大統領やメラニア夫人のツイッターアカウントを名指ししてツイートした。

●エッグは昨年の半分

 毎年春先に開かれるホワイトハウス恒例のイースターイベントには一般の子どもたちが多数招かれ、敷地内の行事としてはクリスマスに並ぶ最大級のもの。新大統領のファーストレディーが「ホステス」としての能力を最初に試される行事でもある。冒頭のツイートで、ホワイトハウスの特製エッグを注文しなければならないことに、スタッフの誰も気がついていなかったことが露呈した。

 エッグは注文されたが、ミシェル・オバマ前大統領夫人主催の昨年の会でエッグを手にした人は3万5千人。今年は1万8千人──。ことほど左様に、政権発足から100日を迎えるトランプ大統領とホワイトハウスは、混乱に満ちている。

 4月8日、トランプ政権は北朝鮮によるさらなる核実験を牽制するために、原子力空母「カール・ビンソン」を朝鮮半島海域に急遽(きゅうきょ)派遣することを明らかにした。米ニュースチャンネルFOXニュースの女性アンカーは深刻な表情でこう伝えた。

「北朝鮮は、今やニューヨークやワシントンも射程内に入る核弾頭付きの大陸間弾道ミサイルも開発しています。北朝鮮問題は今日、アジアに限定されたものではなく、米国に対する脅威でもあるのです」

 しかし、10日後の18日、カール・ビンソンは朝鮮海域とは真逆のオーストラリアの演習に向かっていたことが分かった。朝鮮半島海域に達するのは、急派が報道されてから2週間以上あと。米メディアによると、ホワイトハウス、国防総省、米海軍との間で誤解があった。さらに、トランプ氏が、早急に強い態度で臨みたい姿勢だったことが、航行スケジュールの確認をおろそかにさせたという。

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