結果はこんな感じでやってくる。検査する前のちょっとワクワクするような気分が一転。結果判明後は安堵と失望が交錯し、分断を生む(撮影/写真部・小山幸佑)
結果はこんな感じでやってくる。検査する前のちょっとワクワクするような気分が一転。結果判明後は安堵と失望が交錯し、分断を生む(撮影/写真部・小山幸佑)

 体がダルい。どうにも頭が重い。でもはっきりと名前が付く病気というわけではないから、病院には足が向かない。そもそも、平日の昼間に仕事を抜け出す余裕なんかあるわけない。これが、過剰労働社会ニッポンの「現実」だ。AERA 2017年4月24日号では「ダル重」を大特集。あまたある健康ビジネスに踊らされることなく、このダル重を解消するには、どうしたらいいのだろうか。

 すでに「累計10万人以上」が試したという簡易検査がある。「美魔女菌」の有無を調べる「ソイチェック」なる検査だ。

*  *  *

「美魔女菌があるかどうか、調べてみて」

 これが今回のミッション。美魔女菌──。恐ろしい響きだがさにあらず。この世のものとは思えないほど若く見える「美魔女」をつくる(かもしれない)腸内細菌のことをいうらしい。

 そもそも大豆イソフラボンには、女性の健康や美容にいい女性ホルモンに似た働きがあることが知られていた。ところがその後、せっせと大豆製品を食べてきた人たちには、ご無体な研究結果が明らかになる。実は、女性ホルモンと似た作用があるのは、イソフラボンと特定の腸内細菌が結びついて生まれる「エクオール」なる物質。さらに腸内にその特定の菌を持っている人と、持っていない人がいることもわかっている。

 結果、エクオールを作るその菌が「美魔女菌」と呼ばれるようになったようだ。ちなみにこの菌、けっこうなプラチナ菌で、日本では2人に1人、欧米では2~3割しか作れる人がいないらしい。まあ自分は「奇跡の56歳」と呼ばれてるし……いや、本当は「年齢不詳」とよく言われるし。検査上等。名古屋大学発ベンチャーのヘルスケアシステムズが提供するエクオールの郵送検査「ソイチェック」をやらせてもらった。

 まずネットなどで買える検査キットの専用容器に採尿。きつ~くキャップをして、身長や体重、大豆の摂取頻度などを記入した書類と一緒に返送する。すると10日ほどで測定結果が戻ってくる。せっかくなので、編集部の女性デスク(48)も誘って、“連れ検”。彼女が言う。

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