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「#PTAやめたの私だ」はPTAへの最後通牒

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金城珠代AERA#教育

「またPTAをやらなきゃ」という憂鬱(ゆううつ)に苛まれる人々の胸中とは? (※写真はイメージ)

「またPTAをやらなきゃ」という憂鬱(ゆううつ)に苛まれる人々の胸中とは? (※写真はイメージ)

●10年に1度改革ブーム

 各地のPTAに詳しいライターの大塚玲子さんは、戦後すぐにアメリカの要請でつくられたころから児童・生徒の名簿を流用し、すべての保護者を自動的に加入させてきたPTAが、大きな転換期を迎えていると指摘する。

「これまでも、10年に1度は改革のブームがありました。でもそれは、会長など内部の役員によるもの。一般の会員が加入の是非を考え始めたのは初めてのことです。今後は退会を選ぶ人が増えていくかもしれません」

 活動の中でも、最も嫌悪感が生まれやすいのが「全員参加」を強いる役員決めと、さまざまなことが決まる経緯がブラックボックスなことだ。疑問を感じ始めると「制度不良」はどんどん目につく。共働きが半数を超える今も活動は平日昼間がデフォルトだし、国を挙げて「女性活躍」が叫ばれる時代に、副会長以下は女性がずらりと並ぶのに会長だけ男性という学校もめずらしくない。

 PTAは変われないのか。

 フリーランスで働きながら横浜市内の公立小学校で会長を務める女性(38)は、歴代会長たちが積み重ねてきた改善を引き継ぎ「できる人が、できるときに、できることを」という原則を徹底した。

「活動内容がよくわからない」という声を受けて、スケジュールやルールブックを作り、負担減のために広報誌の発行回数を減らした。今後は委員の活動量を調査・分析して忙しさの実態を数値化し、さらなる改善策を考えるという。

「楽しいことばかりじゃないけど達成感はある、と言ってもらえるようになりました。ダイバーシティーに対応した組織づくりのいい経験になりますよ」

 年度末になると毎週のようにPTA役員が地域の人々や教員との懇親会を繰り返す、なんて「前近代的」なことを続けていると、退会の動きは止められない。

 いよいよ、改革のときだ。(編集部・金城珠代)

AERA 2017年3月20日号


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