●家事観の違いで分業制
「妻が長い髪で排水口を詰まらせて僕が掃除する、端的に言えばそういうことです」
Bさんはマスコミ情報関連企業、妻(32歳)はメーカーに勤務している。結婚して分かったが、使った物を元の場所に戻さない、ドアも家具の引き出しも開けっ放し、洗濯物は裏返しにしたまま畳む……妻の習慣は几帳面なBさんにとって我慢がならなかった。そんなある日、決定的な出来事が起きた。妻が掃除したリビングにゴミが残っていたのを注意すると、こんな答えが。
「だって目が悪いんだもん」
メガネかけろよ……そう心の中でつぶやき、以降、料理は妻、それ以外をすべてBさんが担う完全分業制をとっている。料理には一切、手を出さない。
「ほとんどの家事は僕のほうがうまい。唯一彼女の得意分野である料理を奪っちゃったらかわいそうでしょ。家事も重要なアイデンティティーですから」
家事で揉めることは激減したが、1年前に息子が生まれてからは、妻が数日間、急に口を利かなくなることがある。原因は一つしか思い当たらない。
「セックスレスでしょうね」