「持ってる」神木隆之介 演技で「試したいこと」とは (3/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)
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「持ってる」神木隆之介 演技で「試したいこと」とは

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坂口さゆりAERA
神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)/俳優/1993年5月19日 埼玉県生まれ

神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)/俳優/1993年5月19日 埼玉県生まれ

 試したいと思ったことがいくつかありました。普段、僕たちはいきなり話しはじめますよね。「この人これから話すんだ」「ここで息継ぎするんだろうな」といった予測はできません。だから映画の中でも、見ている人にわかるような「リズム」を絶対に出さないようにしました。

 もう一つ、人間の関係性によって視線がどう移るのかも、自分なりに考えました。家族って、目を見て話さないじゃないですか。しっかり見ることには違和感がある。他人だから見るのかもしれないと思ったので、子どもの頃に義理の姉弟として一緒に暮らした幸田香子役の有村架純さんとの共演シーンでは、見たいときには見るし、見なくても話せるなと思えば見ませんでした。

●大事な要素は人間性

 厳しい実力社会を生き抜く棋士さながら、神木も幼い頃から俳優として演技の道を歩んできた。彼にとって「プロ」とは、何を意味するのだろうか。

 小さい頃から母に「あなたはプロだよ」とずっと言われ続けてきました。「あなたは子どもだけど、仕事ではそんなこと関係ない。泣き言は許されないのよ」と。

 プロとは、人間として人のことを第一に考えられるかどうかだと思います。どれだけ役を作っていようとも、人が演じているわけですから、演じる人の「人間性」が出てしまう。だからこそ、現場にいる時の佇まいだったり、周囲を、見てくれる人を「楽しませたい」という思いだったりは、絶対に大事です。

 例えば僕は、現場で主演俳優の方に話しかけられたらすごくうれしい。僕も、この人と一緒にお芝居できたら幸せだと思ってもらえる人間や役者でいたいです。確かに妥協せずに役を追求して演じるのもプロだと思います。でも、まずは人間性。それはプロの俳優としての一つの大事な要素だと思っています。

(フリーランス記者・坂口さゆり)

AERA 2017年3月13日号


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