Q:結婚式が派手で豪華?

A:「名古屋は見えを張る文化がある」と言われる理由は、ここから来ているのかもしれません。かつては「名古屋で娘が3人いたら家が傾く」と言われ、結婚式、特に「嫁入り道具」にお金をかけていました。「婚礼家具」は、新婦側が用意することが多いです。豪華な家財道具が家柄を表すということで、大変重要視されていたようです。娘が嫁ぐ日、近所の人を集めて嫁入り道具を披露し、家の屋根などからお菓子をまく「菓子まき」もあった。嫁入り道具を婚礼トラックにのせて運ぶという光景も、以前は見られました。どれも今は目にすることはなくなってきています。私も見たことはありません。

Q:交通マナーが悪いのでは。

A:「名古屋人の運転は荒い」=「名古屋走り」とよく言われます。道路が広く、スピードが出てしまう人がいることや、車社会で車そのものの台数が多いことなどが原因と言われていますが……。正直、一部の運転マナーはほめられたものではないと感じています。

Q:名古屋のどこが好き?

A:都会すぎないところです。どこに行っても混みすぎない。必要なものは全てそろう。少し車を走らせれば自然に囲まれる。共通の価値観があり、安心感があるところが好きです。

Q:質問に答えた感想は?

A:ずいぶん誤解しているというか、極端なイメージをお持ちの方がいるなという印象でした(苦笑)。ぜひ名古屋に立ち寄ってください。名古屋人は意外と人懐っこく親切で、名古屋メシはおいしく、全国に誇れる観光地もある。その良さを必ず分かっていただけるはずです。

(構成/編集部・山本大輔)

AERA 2017年3月6日号