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ブラック厚労省に「働き方」問う資格なし

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澤田晃宏AERA#働き方
1月18日20時41分。日比谷公園側から厚労省を見上げた。「国会が始まると出歩く暇もないので、今週は友人と会う予定を毎晩入れてます」と話す職員も(撮影/澤田晃宏)

1月18日20時41分。日比谷公園側から厚労省を見上げた。「国会が始まると出歩く暇もないので、今週は友人と会う予定を毎晩入れてます」と話す職員も(撮影/澤田晃宏)

「実際に支払われた給料を自分でメモした勤務時間で割ると、700円以下だった。電通の件は他人事ではない。親にも心配され、中小企業でもいいから転職しなさいと言われている」

 霞が関で働く国家公務員の労働組合でつくる「霞が関国家公務員労働組合共闘会議」(霞国公)が行ったアンケートによれば、過労死ラインを超えて残業する人は全体の約9%だが、省庁別にみると、ワースト1は21.3%で厚労省(旧労働省の職員)。ワースト2も20.8%で同じく厚労省(旧厚生省の職員)だ。

●ハンコで勤怠管理

「他省庁に比べ、生活に密接した業務を担当する厚労省は関連法案も多く、残業が多い。省庁で業務量に差があり、勤務時間だけではなく、残業代の不公平感も問題だ」(40代の職員Eさん)

 先のアンケートで「残業手当に不払いがある」と答えた人は回答者全体では42.4%だが、厚労省では約8割。どのような勤怠管理が行われているのか。

 まずは出勤時、出勤簿の自分の名前がある欄にハンコを押す。タイムカードなどはない。パソコンを立ち上げると、局や課により細部は異なるが、ログインの時間が共有フォルダ内のエクセルファイルに自動入力される。ログオフした際も同様に自動入力されるが、必ずしも「パソコンが起動している時間イコール勤務時間」ではないため、勤務時間は別途に手入力が必要となる。エクセルファイルは誰もが開ける場所にあるからこそ、冒頭の残業記録も一職員の手によって記者に渡ったのだ。

 さて、残業をする場合はどうしているのか。内閣人事局の担当者は、こう説明する。

「理由や業務の見込み時間を事前に上司に報告し、承認を受ける。各省庁の人事課長レベルでの申し合わせはある」
命令を受け残業する

 だが、決まったルールはない。最終的には勤務時間管理員が先のエクセルファイルなどの記録をもとに「超過勤務等命令簿」を作成し、幹部の押印をもって残業が認められる。職員の押印は必要ない。職員のFさん(40代)は言う。


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