フィギュアスケート 平昌五輪の金メダル争いは激化の一途 羽生結弦は絶対王者になれるか (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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フィギュアスケート 平昌五輪の金メダル争いは激化の一途 羽生結弦は絶対王者になれるか

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今季の羽生のSPはプリンスの「レッツ・ゴー・クレージー」。GPファイナルでは、SPの今季世界最高得点をたたき出した/2016年12月8日、フランス・マルセイユで (c)朝日新聞社

今季の羽生のSPはプリンスの「レッツ・ゴー・クレージー」。GPファイナルでは、SPの今季世界最高得点をたたき出した/2016年12月8日、フランス・マルセイユで (c)朝日新聞社

表彰台の羽生は、この笑顔。演技中にみせる「オレ様」顔とのギャップがファンの心をわしづかみに/12月10日、同 (c)朝日新聞社

表彰台の羽生は、この笑顔。演技中にみせる「オレ様」顔とのギャップがファンの心をわしづかみに/12月10日、同 (c)朝日新聞社

スケートアメリカで6位、フランス杯では9位に終わり、GPファイナルを逃した浅田。それでも、日本フィギュアの主役はこの人だ/10月23日、アメリカ・シカゴ (c)朝日新聞社

スケートアメリカで6位、フランス杯では9位に終わり、GPファイナルを逃した浅田。それでも、日本フィギュアの主役はこの人だ/10月23日、アメリカ・シカゴ (c)朝日新聞社

 グランプリファイナルで4連覇を達成した羽生結弦。だが、文字通り「前人未到」の偉業を達成した羽生さえ、わずか1年先の平昌五輪を見通せないのが、いまの男子フィギュアの世界だ。カギを握るのは、「完成度」だ。

■誰からも追随されない羽生結弦に

 2018年平昌五輪(韓国)の金メダル争いが激しさを増している。

 昨季、世界のトップ争いは、14年にソチ五輪と世界選手権を共に制した羽生結弦(22)と世界選手権2連覇中のハビエル・フェルナンデス(25、スペイン)との間で繰り広げられた。そこに食い込めると思われたのは、11年から13年にかけて世界選手権を3連覇したパトリック・チャン(25、カナダ)くらい。

 しかし、16年12月8日から10日にかけてフランス・マルセイユで行われた今季のグランプリ(GP)ファイナルでは、ネーサン・チェン(17、米国)が自分もその争いに加われることを力ずくで証明した。フリースケーティング(FS)で4回転ルッツ-3回転トーループの連続ジャンプを美しく決めるなど、計4度の4回転に成功。FSで、自己ベストの世界歴代4位となる197.55点をたたき出し、ショートプログラム(SP)5位から銀メダルをもぎ取った。

 宇野昌磨(19)も割って入る勢いだ。4回転フリップが決まり始め、FSの評価は高い。ファイナルではSP4位をFSで巻き返し、2大会連続の銅メダルを獲得。頂点に手が届くところまでレベルを上げている。試合後には、

「去年は『もうこれ以上無理』という3位だったが、いまは3位に満足していない。そこが去年と違う」

 と話し、意欲も高まっている。

 翻って、ファイナル4連覇を達成した羽生。完璧に近いSPで首位に立ったがFSではジャンプミスが重なって3位。自分に納得できなかった。試合後は、

「FSの3位という結果は、はっきり言って非常に悔しい」

「このシーズン前半は自分の中では最悪だったと思うくらい、いまめちゃくちゃ悔しい」

 と、羽生らしい言葉を次々と口にした。今季は、FSで3種類の4回転ジャンプを計4本。4回転ループを加えて昨季より1種類増やし、本数も1本多くした。とても難しい構成であることは言うまでもない。

 スケートカナダではループと後半のサルコウで失敗。NHK杯とファイナルではループを決めたが、後半のサルコウで転倒。

 レベルアップ著しい男子の戦いは、いまは荒れ模様だ。それぞれ、難しいジャンプを練習では決められるが、試合ではミスが出る。ファイナルのSPとFSは、総合1位の羽生が1位と3位、同2位のチェンが5位と1位、同3位の宇野が4位と2位、同4位のフェルナンデスが3位と4位、そして同5位のチャンが2位と5位……。早く4回転を安定させて、滑りや振り付けに意識を集中させなければ、羽生といえども安泰とは言えない状況だ。


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