ウォンテッドリーCEO 仲暁子さん(32)/なか・あきこ/2012年2月にビジネスSNS「ウォンテッドリー」を開始。月間利用者数は100万人、登録企業数は約2万社(写真:本人提供)
ウォンテッドリーCEO 仲暁子さん(32)/なか・あきこ/2012年2月にビジネスSNS「ウォンテッドリー」を開始。月間利用者数は100万人、登録企業数は約2万社(写真:本人提供)

 これからを生き抜くために必須の能力。それが「プログラミング思考」。論理的思考、問題解決能力などと言い換えてもいい。カリスマプログラマーは、「仕事や日常生活にも役立つ」と言うけど本当? ウォンテッドリーCEOの仲暁子さんに、具体的に質問してみました。

【Q】優柔不断で何事も決断できません。特に買い物は時間がかかります
【A】「定量化」で最適な選択が見えてきます

 何かを選択するとき、直感で決められる人とそうではない人がいますよね。私は判断の裏にロジックがないと不安になるタイプです。だから、個々の選択肢についてメリットとデメリットを書き出して定量化し、どれを選ぶのがいいのかをはっきりさせることにしています。

 例えば、ブーツを買おうと思っているとき。「暖かそうだけど高いA」と「少し安くておしゃれだけど寒そうなB」で迷ったら、まず「ブーツを買う目的」を確認します。ブーツを買うのは、暖かさのためなのか、おしゃれのためなのか。

 次に「履ける期間」を考えます。Aのブーツなら11月から3月まで履ける。Bはかわいいけれど、1、2月は寒すぎて履けない。価格を履ける期間で割れば、1日当たりのコストが出せます。今のは例えばの話でちょっと極端ですが、さまざまなことを定量化すると、自分にとってどちらが妥当でいいものなのか、クリアにわかります。

 旅行の行き先や引っ越す時期も、メリットとデメリットを全て書き出して比べることで、自信を持って判断できます。

●「ジム選び」でも実践

 最近は、ジムの選択に迷いました。入会金や月会費、家からの近さ、行ける頻度、ジムにあるものなどを書き出して、行ける頻度で価格を割ったところ、高いと敬遠していたジムのほうが割安でした。通い始めたいまは、この選択が正解だったと実感しています。ちゃんと通えていますので。

 この「個別の要素にブレークダウンして考えるくせ」は、プログラミングを学ぶ中で身に着いたものだと思います。

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