横浜・患者連続死事件で“凶器”となった「界面活性剤」の殺傷力とは? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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横浜・患者連続死事件で“凶器”となった「界面活性剤」の殺傷力とは?

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編集部・山口亮子AERA#病院
事件が起きた横浜市神奈川区の大口病院。入院患者の中には重篤な症状の高齢者も多い。今年4月以降、看護師の服が切り裂かれるなどトラブルも相次いでいた (c)朝日新聞社

事件が起きた横浜市神奈川区の大口病院。入院患者の中には重篤な症状の高齢者も多い。今年4月以降、看護師の服が切り裂かれるなどトラブルも相次いでいた (c)朝日新聞社

 こうした事故により、医療・介護の現場では誤飲の危険性はよく知られるようになった。都内の40代看護師は話す。

「高齢者やアルコール中毒患者などが、間違って飲む可能性があるため管理に気をつけています」

 ただし、今回のように故意に注入されたとしたら──。そのような想定がないため、界面活性剤をどれくらい体内に取り込むと死に至るかという明確なデータはない。日本界面活性剤工業会に問い合わせてもこうだ。

「血管に注射した場合、致死量がどのくらいかというのは……。普段から薬剤に慣れ親しんでいる私たちでもわからない」

 となると、今回の殺意ははたしてどれほどだったのか。先の看護師はこう話す。

「すべての薬は使い方を間違えると致死性がある。医療現場では、基本的にすべての薬は危険だと分かったうえで使っています。しかも点滴に入れる薬剤ではないわけですから、相当な悪意があっただろうと感じますね」

(編集部・山口亮子)

AERA  2016年10月10日号


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