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“アプリ中毒”にはワケがある ねらわれるアナタの「無意識」

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編集部・高橋有紀AERA#アプリ

私たちの意識は巧みにコントロールされている? (※写真はイメージ)

私たちの意識は巧みにコントロールされている? (※写真はイメージ)

 トピックが立てられてから1カ月を過ぎた過去トピックのページ。当初は、コメントを50件まで表示したその下に、他のトピックへのリンクを載せていた。これを10件に減らし、以降は次のページへと移した。すると、ほかのトピックが目に入るタイミングが早まる。ユーザーが延々と続くコメントをスクロールして飽きてしまう前に、興味あるトピックに移らせることができる。他にもさまざまな施策を重ねた結果、1セッションあたりのPV数は改善前から50%以上伸びた。

 また、コメントへの支持・不支持を表す「+」「-」の投票ボタンのフィードバックも改善。それぞれの値を明確にし、バーの伸び幅もわかりやすくしたことで、自分のアクションが即座に反映されることがユーザーに見えやすくなった。ほんの小さな変更だが、結果としてアクション数(ボタンが押された数)は12%伸びたという。

「ウェブの場合は検索からたどり着く人が多いですが、アプリはなんとなく開く、という人が多い。そのためには期待感が大事です。おもしろい記事に出合ったとか、ボタンを押したら気持ちよかったとか、“このアプリを使ったときに何かいいことがあったな”という記憶が期待感につながる」(右寺さん)

●プッシュ通知は慎重に

 山口さんが続ける。

「デバイス自体のお作法に合わせることも基本です」

 たとえば、iPhoneとAndroidでは、そもそも操作性が異なる。iPhoneでは戻るボタンが機器本体についておらず、画面左上に配置することが多いが、Androidでは機器自体にある。その違いを踏まえた開発は基本だという。

 最後に、AWAの小野さんと、グッドパッチの山口さんがともに指摘したのが「プッシュ通知」のリスク。アプリを起動していなくても強制的に画面に表示される、あの通知のことだ。

 ガールズちゃんねるではプッシュ通知は採用しておらず、AWAでは「お気に入りアーティストの新譜が公開されたとき」など本当に有益と思える情報のみに限っている。

 むやみな通知はかえって疎まれ、アンインストールの引き金になりかねないからだという。

 ホーム画面レギュラーの座をめぐる熾烈なアプリ戦争。細やかな心遣いがその勝利の鍵だ。(編集部・高橋有紀)

AERA 2016年9月19日号


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