■陸上競技


【日本代表のリオ・パラリンピック】山本篤、佐藤友祈、鈴木徹ら36選手が出場
【正式種目になったのは】60年ローマ大会

 一般の陸上競技とルールに大きな違いはないが、障がいの種類や程度によって細かいクラス分けがある。

 車いすの選手は「レーサー」と呼ばれる競技用車いすに乗り、トップ選手のスピードは時速30キロ以上、下り坂では50キロに達することもある。足を切断した選手は通称「板バネ」と呼ばれる義足を装着。地面を蹴る際の反発力が強いので、それに負けない筋力が必要だ。視覚障がいの選手の目になるのは伴走者。ひもを握り合い、選手を誘導する。

■ローイング(ボート)
【日本代表のリオ・パラリンピック】駒崎茂、有吉利枝が出場
【正式種目になったのは】08年北京大会

 肢体不自由の選手と視覚障がいの選手が参加。1000メートルの直線コースで行われ、1人でこぐ「シングルスカル」、2人1組の「ダブルスカル」、4人のこぎ手と指示を出す人による「コックスフォア」の3種目がある。1人乗り以外は男女混合のチームで戦う。

 欧州で特に人気が高く、12年ロンドン大会では発売日にチケットが売り切れたほど。日本は北京、ロンドンと連続出場中だが、競技人口は約100人。世界との差を縮めるのが東京に向けての課題だ。

■水泳
【日本代表のリオ・パラリンピック】木村敬一、鈴木孝幸ら19人が出場
【正式種目になったのは】60年ローマ大会

 ルールも泳法(自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ)も基本的には一般の水泳競技と同じだが、障がいや種目によって一部特別ルールがある。例えば、視覚障がいのある選手には、壁への衝突を防ぐため、ゴールやターンのタイミングを棒でタッチして知らせる。

 12年ロンドン大会では、日本は金2個を含む8個のメダルを獲得。リオでは過去4大会で15個の金メダルを獲得し、昨年現役復帰した成田真由美が2大会ぶりに出場する。

(編集部・深澤友紀)

AERA 2016年4月4日号