ロンドン・パラリンピックの閉会式で掲げられた国際パラリンピック委員会のシンボルマーク。丸い形は地球を表現している (c)朝日新聞社
ロンドン・パラリンピックの閉会式で掲げられた国際パラリンピック委員会のシンボルマーク。丸い形は地球を表現している (c)朝日新聞社

 9月7日に開幕するリオデジャネイロでのパラリンピック。22種目ある公式競技を、すべて知っているという人は
どれくらいいるだろうか。見どころも含め、全競技を解説する。

■ブラインドサッカー(5人制サッカー)
【日本代表のリオ・パラリンピック】予選敗退
【正式種目になったのは】04年アテネ大会

「ブラサカ」の愛称で親しまれる視覚障がい者の5人制サッカー。ゴールキーパーは目が見える人や弱視の人が担当し、ほかの4人はアイマスクを装着する。

 フットサルと同じ広さのコートで、鈴入りのボールの音や敵陣ゴール裏に立つ「コーラー」からの声、選手たちの息づかいなどを頼りにゴールを狙う。パスやキックの正確さ、フェイントのうまさなどは視覚障がいを感じさせない。コミュニケーションが鍵を握る競技のため、社員研修に採り入れる企業もある。

■7人制サッカー
【日本代表のリオ・パラリンピック】予選敗退
【正式種目になったのは】84年ニューヨーク大会

 選手たちが患うのは脳性まひ(Cerebral Palsy)。「CPサッカー」と呼ばれる。2020年東京大会では正式種目から外れてしまい、2024年で復活を目指す。

 試合は前後半計60分で、1チーム7人。一般のサッカーよりピッチやゴールは小さく、オフサイドがない、片手でのスローインが認められているなど特有のルールがある。選手は障がいの程度別にクラス分けされ、競技を公平に行うために、最も軽度な障がいの選手は同時に2人までしか出場できない。

■ウィルチェアーラグビー
【日本代表のリオ・パラリンピック】出場
【正式種目になったのは】2000年シドニー大会

 パラリンピック予選を兼ねた2015年秋のアジア・オセアニア選手権で、日本はロンドン・パラの王者・豪州を破り初優勝。リオで初のメダルを狙う。

 四肢に障がいがある4人が車いすでプレーし、試合は4ピリオド計32分。障がいの程度によって選手の持ち点が決められていて、4人の合計は8点以下でなければならない。バレーボールと似た正円のボールを持ってゴールラインを通過すると得点。タックルが許された唯一の車いす競技で、近くで観戦すると衝撃が腹の底に響き、迫力に圧倒される。

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