今年は習い事がないゴールデンウィークに、Cさんの京都の実家には帰省済み。夏休みは、昨夏と同じ義母の送迎付きの帰省が、2泊ぐらいなら可能なはずだ。

 実家でのんびりできないのは、きょうだいで予定が合わないからという声もある。専業主婦の女性Dさん(43)は言う。

「小5の長男は、中学受験塾の夏期講習とサッカーで予定はいっぱい。今年は海外旅行もあきらめたので、小1の次男にもいろいろ手をかけてあげたい」

 その結果、次男はサマースクール、サッカーに加え、そろばん、将棋の習い事で夏休みの予定を埋めることに。一人で通えないため、親は送迎が大変だ。

「でもこの夏、本当に頑張っているのは長男。塾の成績が伸び悩んでいるので、フォローのため別の塾をかけ持ちして送迎しています。ただ私が車を運転できるぶん、子どもたちの予定を詰め込みすぎかも」(Dさん)

 夏が天王山、夏こそ勝負──。そんな激励が飛び交う中学受験組は、首都圏の忙しい夏の子どもの代表選手だろう。夏期講習と宿題の時間を合わせると、一日10時間近く勉強する子どもも珍しくない。

●9時間睡眠の確保を

 医療メーカーで働く女性Eさん(37)は、マンションの同じ階で不思議な光景を目にした。自分の家の玄関の前で、小6の女の子が立ったまま一心不乱に本を読んでいる。

「鍵がないの?」

 そう尋ねて、返ってきた答えに驚いた。

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