アパレル会社に勤務する女性(44)が次男を通わせた民間学童には、「週に1度のゲームの日」があった。事前説明会で指導員は「ご自宅のゲーム機をこっそり持ってきて使います」と言う。当然のことだが、学童には学校からまっすぐ行くので、ゲーム機を持って学校に行くことになる。気になって、様子を見に行った。目にしたのは、テレビに張り付いて持参したゲームソフトで遊ぶ集団や、それぞれの携帯用ゲーム機で黙々と遊ぶ子どもたち。すぐに退会して、別の学童に移った。

「ゲーム自体が悪いとは思いません。指導員の数も多くないので仕方ない。でも、お金をかけてまで過ごさせたい環境ではなかった」(女性)

(ライター・三宮千賀子)

AERA  2016年5月30日号より抜粋