女子高生のマーケティングで知られるブームプランニングの中村泰子社長は、恋愛意識が低くなった背景には個人尊重の教育があるという。

「最近の高校生が最も興味・関心があるのは自分なんです。恋愛をして他者と関わると、大切な自分が煩わされることになりかねない。そりゃ優先順位は下がりますよね」

 同社プランナーの清水絵梨さんも変化を感じている。

「17歳までに初体験したいとか、横並びを意識して他人と比較し合うような、強迫観念に近い理想を持たなくなりました。女子会の恋バナも報告し合うのみ。こんな恋愛はアリ? ナシ?と論じ合ったり、まして説教するなんてありえない」

 浮気や不倫にも罪悪感はなく、「略奪愛も許せる」という女子高生が32.6%にのぼる(2016年2月、マイナビティーンズ編集部調べ)。ステディーな彼より、「セカンド」が楽なのだ。(アエラ編集部)

AERA 2016年5月23日号より抜粋