まるでRPG? 3年に1度の「瀬戸芸」は“ヤミ鍋的”楽しさ (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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まるでRPG? 3年に1度の「瀬戸芸」は“ヤミ鍋的”楽しさ

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AERA#旅行
今年は12の島と二つの港が会場に!(※イメージ)

今年は12の島と二つの港が会場に!(※イメージ)

 地図で見ると、島から島へは泳いでも行けそうなくらい近いのだが、実は宇野港からもっとも近い直島でも、高速船で約15分とけっこう「乗りで」がある。気が短い人にはあまり向かないが、行ってみないと何が飛び出すかわからない「ヤミ鍋」ならぬ「ヤミ旅」。ぜいたくなリアルRPGと思えば、それもまた楽し。

 島に着くと、また新たなRPGが始まることも少なくない。たとえば犬島。お年寄りが日がな一日おしゃべりをしているような細い道や畑を抜けると、民家に囲まれるように、アクリルの巨大なボックスに入ったアート作品が目に飛び込んできた。これは、島の風景や人々に溶け込むアートを展開する犬島「家プロジェクト」の一つ。

 会場の島々には高齢者が目立つが、のどかな島の空気と一見異質なアート作品や観客を、すっかり島の風景として受け入れているようだ。別の島で、作品の中にミカンがいくつか置かれているので何かと思えば、「四国にはもともとお遍路さんをもてなす“お接待”と呼ばれる文化があるんです。あのミカンも芸術祭のお客さんに持っていってもらえるように置いたものだと思いますよ」とガイドさん。作品と共に撮影するための小道具を提供する地元のおじさんにも会った。ゆったりした島時間のなか、もう100年も前からそこにあったかのような涼しい顔で置かれているアート作品に出会った日にはほっこりしたり笑ったり。心が揺さぶられること間違いなし。(ライター・福光 恵)

AERA 2016年5月16日号より抜粋


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