母についてほとんど口にしてこなかったウィリアム王子だが、結婚や育児にあたり「毎日の生活の中に母を生かしたい」など、全面に出すように。ウェストミンスター寺院でのコモンウエルス・デイ(英連邦の日)の祝典の儀式にのぞむ英国王室の人びと(3月14日)(写真:gettyimages)@@写禁
母についてほとんど口にしてこなかったウィリアム王子だが、結婚や育児にあたり「毎日の生活の中に母を生かしたい」など、全面に出すように。ウェストミンスター寺院でのコモンウエルス・デイ(英連邦の日)の祝典の儀式にのぞむ英国王室の人びと(3月14日)(写真:gettyimages)@@写禁

 本来なら皇太子妃カミラ夫人に引き継がれるべき事柄が、次々にキャサリン妃へ。イギリス王室の王位継承で「一世代飛ばし」はあるのか。

 昨年12月に年次晩餐会がロンドン・バッキンガム宮殿で開かれたとき、キャサリン妃(34)は初めて故ダイアナ元皇太子妃が愛用したティアラを着用した。これはエリザベス女王(89)所有の「ケンブリッジ・ラバーズ・ノット」と称される特に格式高いティアラで、女王はチャールズ皇太子(67)との結婚の際に元妃に贈った。2人の離婚時に王室に返還され、その後は公式の場に登場することはなかった。それが、突如キャサリン妃の頭上で華麗に甦った。女王がカミラ夫人(68)を飛ばして妃に授けたことに、ある意図を感じとった人は多かった。

 同じく昨年12月、英空軍の士官候補生養成学校の名誉総裁に妃が任命された。女王の夫であるエジンバラ公(94)が長く務めたが、孫の妻に継承されたことに耳目が集まった。さらに妃は、ウィンブルドンテニス大会が開かれる「オール・イングランド・ローン・テニス&クローケ・クラブ」の名誉会長を女王から受け継ぐ予定だ。

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