東大は「よくも悪くもドメスティックなナンバーワン」茂木健一郎が指摘

AERA#教育#東大
 日本で最高の学歴が「東京大学卒業」であることに、異論を挟む人はいないだろう。卒業生でもある脳科学者の茂木健一郎氏に、その「学歴」の価値と効力について話を聞いた。

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 最近、東京大学生協の書籍部の本棚を眺めていて、愕然(がくぜん)としました。難しい学術書が並んでいて知的レベルは高い。でも、外国語で書かれた本がほとんどなかった。翻訳本ばかりが目につきました。明治期の東大は「輸入学問の府」でしたが、その状態がいまも続いているのです。

 東大は、いい意味でも悪い意味でもドメスティックなナンバーワン。東大卒という学歴は、国内でのポジションを得るにはメリットがあるでしょう。入試だけでなく大学での学問の内容も国内トップクラスです。他大学の国際教養系学部の学生は英語はできますが、東大生に比べると数理的な能力が弱い。東大は各分野で相応のレベルを保っています。

 しかし、人工知能に代表される世界の最先端の企業の動きや研究にはアクセスしにくく、そこから生まれる新しい学問にも接続していない。言語の壁の高さに加え、教員も学生も自身が気づかないうちに、国内ナンバーワンに安住しているのでしょう。これはマインドセットの問題で、「目覚めよ」といってもなかなか目覚めない。

 実は、この問題は根が深い。知の在り方を問うからです。

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