東京ガスのプランと比較して強みをアピールする東京電力役員。この後に競合他社による割安なプランが続出。東電も追加の料金プランを発表する予定だ/1月7日 (c)朝日新聞社
東京ガスのプランと比較して強みをアピールする東京電力役員。この後に競合他社による割安なプランが続出。東電も追加の料金プランを発表する予定だ/1月7日 (c)朝日新聞社

 家庭向けの電力小売りが4月から自由化され、どこから電力を買うか選べるようになる。しかし、参入する企業は多く、比較も簡単ではない。選ぶ際にはどんなところに気を付けたらいいのか。

 電力会社を選ぶ第一歩は、自分が住むエリアでどの事業者を選べるのかを知ること。一般家庭向けに販売を予定している主な企業を確認したところ、KDDIのように、全国(沖縄を除く)展開する企業もあれば、HTBエナジーのように、沖縄以外でも北陸電力と四国電力管内は供給しないというケースもある。

 一方、迎え撃つ側の大手電力も、すべて独自プランを公表しているので、それもチェックしたい。顧客を新規参入組に奪われるのを阻止するために、対抗プランを出しているからだ。特に、家庭向け市場の約3割を占める関東では競争も激しいため、東京電力は22社もの企業と提携して「セット割」をアピールする。

「大手電力で最も本気なのが東電です。LPガスと提携したのは、来年4月からのガスの小売り自由化を見据えた戦略で、総合エネルギー企業として飛躍しようとしている。原発に批判的だった孫正義社長のソフトバンクと是々非々で提携したのも、本気の表れです」(東京理科大学大学院イノベーション研究科の橘川武郎教授)

 自分が住んでいるエリアに参入する事業者がわかった後は、どのようにプランを比べればいいのだろうか。

 家庭向け電気料金は使用量に応じて第1~第3の3段階に分けられており、電気を使えば使うほど単位当たりの料金が高くなる仕組みになっている。比較の際にはその段階にも注意する必要がありそうだ。電気料金比較サイトを運営する「エネチェンジ」副社長の巻口守男さんはこうアドバイスする。

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