「彼の女ぐせの悪さは有名ですよ。育休をぶちあげたときにハレーションが大きかった一番の理由は、国会議員や男性だからではなく、『お前が言うな!』という点でした」

 会見では、「パフォーマンスと言われても仕方がなかった」と答えた宮崎氏。事務所のフェイスブックには、「不倫するための育休か」などのコメントが集中。宮崎氏が自宅で金子氏のために食事を作るドキュメンタリー映像を「育休不倫」というテロップ付きで伝えるメディアもあった。「育休宣言は売名行為」といったバッシングは、「イクメンの星」としてまつりあげられたがゆえの反動でもある。民間企業に勤める男性の育休取得率がわずか2.3%(2014年度)という現状に風穴を開けてくれるのでは、と期待したのだが。

 NPO法人ファザーリング・ジャパン(FJ)は1月18日に緊急フォーラムを開き、男性育休について議論した。党内外からの批判を受けて発言に慎重だった宮崎氏を、アエラ編集長を含むパネリストらが激励した。FJの安藤哲也代表理事は著書やメールを送って宮崎氏を応援してきただけに、落胆する。

「育休を取ろうとする男性が茶化されたり取得にブレーキがかかったりしないか心配。この騒動で男性の育休が浸透していないことが明らかになった。地道に活動を続けるしかありません」

AERA  2016年2月22日号より抜粋