昨年8月の中国オープンの準決勝で、世界ランク1位の中国人選手を最終ゲームまで追い詰め、現地で話題に。

「日本語で写真やサインを求められて、照れくさかったです」とはにかむ。

 垂直跳び85センチという瞬発力を生かした「パワー卓球」が持ち味だ。世界ランクは18位(16年1月現在)。2年前までの200位くらいから一気にトップ10を狙える位置に来た。高校では卓球の強豪校に進んだが「同世代の選手は雲の上の存在」と気後れしていた。

 転機となったのは、全日本大学選手権で3位に入賞し、大学2年の時に参加した日本代表チームの練習だ。ストイックに練習に打ち込むライバルたちを見て、上を目指す覚悟が生まれた。

 早大卒業後の今年春からは、プロ選手契約を結び、新たな挑戦が始まる。目指すのは2020年東京オリンピックだ。

「若い世代も出てきているし、厳しい戦いになると思うけど、日本代表を目指したい」

「草食系男子」がもてはやされ、スマホひとつでデートの誘いも仕事の打ち合わせもできてしまう。そんな時代にこそ、「つるんとした男性より、あえて負荷をかけて必死になっている人が、今の女性にひっかかる」(芸能事務所関係者)のかもしれない。

AERA  2016年2月8日号より抜粋