「ひとり好き」が申し込んだ“規格外”の結婚のゆくえ

結婚しない男たち
荒川和久著
978-4799317983
amazonamazon.co.jp

 自由な時間と空間、自分の思い通りに使えるお金。「ひとり」だからこそ得られる、大事なものだ。何ものにも代えがたいものなのに、ふと子どもは欲しいと思う。ちょっと弱ったり、年齢が気になったりしたとき。「ひとり好き」はどう結婚や子どもと向き合えばいいのか。

 結婚に興味はある。だが絶対に自分だけの時間とスペースは譲れない。そんな「ひとり好き」は増加傾向にある。『結婚しない男たち』の著者で、独身の一人暮らし男性の価値観や消費行動などを調査している博報堂「ソロ男(だん)」プロジェクトの荒川和久さん(52)は、「ネットに写真をアップすれば他人でも『いいね!』と言ってくれる。見ず知らずの他人であっても、趣味のサイト上などでメッセージをやりとりすることができる。誰かに認められたいという『承認欲求』が、人と会わなくても満たされる時代。寂しさを感じず、孤立感情から解放された結果でしょう」と指摘する。

 国立社会保障・人口問題研究所によると今後「単身世帯数」は増え続けると予測されている。2010年に単身世帯は32.4%だったが、35年には37.2%まで拡大するとされている(13年推計)。かつて40%以上を占めた「夫婦と子」世帯が27.9%から23.3%に減少するのとは対照的だ。

 荒川さんは、

「単身世帯、つまり『ひとり』こそがマジョリティーになりつつある。なのに『結婚するのが当たり前』と言う人たちは、自分たちがマイノリティーであることに気づいていない。ひとりの時間を大切にしたい人にとって、結婚とは自分の生活に異物が入ってくる感覚です」

 けれど、そんな「ひとり好き」も「40歳」が見えると、子どもが欲しいと痛切に思い始める。

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