女子会コースで作る身だしなみBOX。道具の貸し借りや感想を共有するなど、制作を通じて自然にソーシャルスキルを養う(撮影/編集部・竹下郁子)
女子会コースで作る身だしなみBOX。道具の貸し借りや感想を共有するなど、制作を通じて自然にソーシャルスキルを養う(撮影/編集部・竹下郁子)

 対人スキルは、もはや子どもの頃から養うものになりつつあるようだ。もともとは発達に困難を抱えた子どもたちを対象としたソーシャルスキルの塾に、最近は一般の児童が通うケースが増えているという。

 桃色の扉の向こうから、屈託のない笑い声がこぼれる。中には、少女と若い女性たちが。床には色とりどりのクッションが置かれ、壁には純白のレース。

「ステキ女子になるためには三つのルールがありますよぉ。(1)HAPPY言葉を使おう(2)友だちの気持ちを考えよう(3)笑顔でお礼を言おう みんなできるかなぁ?」

 ここは学習塾Leafの人気講座「女子会コース」の教室だ。Leafでは発達が気になる児童の学習指導や、対人コミュニケーションなどの「ソーシャルスキル」を教えている。運営は、障がい者の就労支援を行うLITALICO(リタリコ)だ。

 女子は小学校中学年頃になると数人ずつのグループをつくり、休み時間からトイレまで常に一緒に行動し始める傾向があるが、それになじめず孤立するケースも多い。この講座の狙いは、そんな女の子特有のコミュニケーションルールを学ぶことだ。

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