その後、クラスごとの授業で、子どもたちは自分がいま困っていることなどを含めて、もう一度話し合い、自分たちでどんなルールが必要か、どうしたら守れるかを話し合う。

 大阪府寝屋川市では先月、市内の中学生30人が集まりスマホの使い方を話し合う「緊急サミット」を開いた。8月に市内の中学1年生2人が遺体で見つかった事件を受け、急遽開催したものだ。事件とスマホに直接の関係はないものの、生徒たちは、スマホでいつでも連絡が取れるという安易な気持ちで夜の町をさまよい、仲間が悲惨な事件に巻き込まれたことにショックを受けた。生徒らが約600人の中学生に実施した緊急アンケート調査では、約半数が一日3時間以上スマホを使っていた。

 ただ、前出の竹内さんが忘れてはならないと指摘するのは、「問題の本質はスマホではなく、リアル社会のほうにある」ということだ。

「周囲に認められていないと感じる子や寂しい子がスマホに逃げている。女の子が生着替えを中継したり、男の子が悪ふざけの動画をアップしたりするのは、注目してほしいから」

AERA  2015年10月12日号より抜粋