ユトレヒト市内のセントラルミュージアムで行われている展覧会「ミッフィー60周年のお祝いパーティー!」も、子ども向けのプログラムが充実している。

 2歳から6歳の子どもがいる家庭をイメージして企画されたというこの展示は、子どもたちがミッフィーの世界に入り込み、お誕生日を祝う一連の流れに沿った構成になっている。

 会場に入って最初のセクションは、「お誕生日のプレゼントを用意する」というテーマの展示だ。箱が積まれていて、子どもたちは中に手を入れて、中身を当てる。ネックレスに触ったり、クッキーの匂いがしたり、フルートの音が流れたり…。その後はバースデーカードを書き、パーティー用の洋服を決め、乗り物に乗ってパーティー会場に向かい、歌ったり踊ったり、という流れで展示が続いていく。美術館というよりテーマパークのようだ。 学芸員のヨランダさんが言う。

「ブルーナさんは、子どもたちが安全な環境の中で、ひとりで観察や冒険の旅に出かけられることを大事にしていました。大人もミッフィーの歴史や絵本の制作過程に関する話を読むなどして、ブルーナさんの世界を深く知ることができる。家族で楽しめるつくりになっています」

協力:オランダ政府観光局
http://www.holland.com/jp/

AERA  2015年7月20日号より抜粋