定例記者会見で維新の党の議員を批判する橋下徹氏/6月25日、大阪市役所(撮影/野上英文) (c)朝日新聞社 @@写禁
定例記者会見で維新の党の議員を批判する橋下徹氏/6月25日、大阪市役所(撮影/野上英文) (c)朝日新聞社 @@写禁

 維新の党最高顧問、橋下徹大阪市長の発言が止まらない。大阪都構想の敗戦などどこ吹く風。鶴の一声が維新を揺さぶり続ける。

「維新の哲学が全然メンバーに根付いていない。国会議員が既得権を持ってしまっている」

 維新の党の橋下徹最高顧問(大阪市長)は6月25日の記者会見で、不満げに言い放った。 看板政策の「大阪都構想」が5月の住民投票で廃案になると、年末の任期満了での政界引退を表明。それからメディアへの露出を減らし、ツイッターもしばらく投稿せずに沈黙した。

 それが、最近は再び冗舌だ。

「誰も言わないから、僕が言うしかないじゃないですか。ワンワン、ワンワンと。それをどう受け止めるかは知りません」

 こんな「橋下節」が復活したきっかけは、住民投票から約1カ月後の6月14日のことだ。午後、維新の松野頼久代表らと東京都内で会談。「自由の身になりたい」と最高顧問を辞任する意向を伝えた。松野氏からは慰留され、「今後も発言は自由に」とお墨付きをもらった。

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