日産自動車危険を察知する「先読み能力」が問われる自動運転車。2020年には一般道で走る車の発売を目指している(写真:日産自動車提供)
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危険を察知する「先読み能力」が問われる自動運転車。2020年には一般道で走る車の発売を目指している(写真:日産自動車提供)

 人工知能(AI)に自動車を運転させる、自動運転の車への注目度が高まっている。その存在は自動車メーカーにはもちろん、サービス業にも大きな影響を与えそうだ。

 日産自動車が、自動運転車を2020年までに発売する方針を表明したのは、2年前の夏のことだ。昨年7月には、カルロス・ゴーン社長が日本外国特派員協会のスピーチで、まずは自動運転の技術を部分的に使った車を16年末までに一般向けに販売すると発表した。

 昨年、AIを搭載した電気自動車「リーフ」を、横浜市の本社から横須賀市の開発センターまで試験的に自動運転させた。車体の前後と側面にセンサーを取り付け、“視界”は360度。運転席に人はいるが、座っているだけ。運転はすべて車に「お任せ」だ。

 流れに乗って車は走る。地図でコースを熟知しているので、信号に戸惑ったり、高速道路の入り口で迷ったりすることもない。モビリティ・サービス研究所のエキスパートリーダー、二見徹さんは言う。

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